ランチア デルタ フロント補強パーツ

corsoueda2008-05-28

前回の日報で書いていたデルタの補強部品だが、
テストも最終段階に入りようやく紹介できる事となった。


今回製作した部品は2点。
まずはロアブレース。(クリックすれば画像が見られます。)
写真を見ていただければわかるようにフロントロアアームを前後左右に「コ」の字に繋ぎ、
ロアアームの取り付け部剛性とホイールハウスに沿ってアーチ状になっているモノコック
下部をリジットに繋ぎボディー自体の剛性も高めるパーツである。
元々アーチ下部はロアアームでジョイントされてはいるが、
ジョイント部にはラバーブッシュが入っておりそこで逃げを発生してしまう。
左右方向にも元々フロントメンバーが走っているが、
ロアアーム取り付け部の剛性は高いに越したことはないとの判断で
左右方向にもジョイントさせることにした。
取り付けはブッシュを挟み込む「U」型プレートとの上部に
ブレースバーのプレートを挟み込む形になるので、
厳密にはロアアームの支点が下がりロールセンターも変化してしまうのだが、
3mmほどの厚みなので誤差の範囲内である。
取り付け部はスチール製。
パイプはアルミ製のターンバックル式なので長さ調整も出来、
個体差のあるデルタにもほとんどの車両が加工無しのボルトオン装着可能である。


2点目はサイドブレース。(クリックすれば画像が見られます。)
スチール製で上部を曲げ、リブ状にしてある。
国産車などではメジャーな部品であるが、デルタ用というのは無かった。
できることなら後側をドアヒンジのボルトと共締めしたかったのだが、
テーパーボルトのため断念した。
形状もモノコックに完全に面で沿うようにしたかったのだが、
モノコックの取り付け面にリブなどの突起があったこともあり
モノコックに穴をあけ3点をボルトと特殊ナットで締め付ける形となった。
それでも体感できるほどの剛性感は出ている。
こちらはボルトオンとはいかず、モノコックに穴開けをしなければならないので、
オリジナルのまま乗りたいオーナーには不向きだ。
フロントフェンダーも外した方が取り付けしやすいが、
EVOならアングルドリルを使用すればそのまま取り付けできる。


サーキット走行をしているデルタによく見られる、
デルタの鬼門であるフロントドア開口部の前側やホイールアーチのクラック。
両部品共それの低減にもなればという思いと、
貴重なデルタを少しでも良いコンディションで残して行ければと思いもあり製作することにした。
価格はロアブレースが50000円前後。
サイドブレースが23000円前後になる予定だ。


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